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無垢材の基礎知識
- 無垢材って何?
- 伐採した原木を切っただけの、芯まで混じりけのない同じ木でできている木材のことを「無垢材」といいます。
木の年輪や木目がそのままあらわれ、プリント合板と違い同じ木目のものはありません。また、自然素材独特のやわらかな肌ざわりやぬくもり感があり、歩行感のよさも魅力です。素足で歩くとその気持ちよさを実感するでしょう。
- 無垢材の特徴
- 無垢材の最大の特徴は、調湿作用があるということです。調湿作用とは、室内の湿度が高ければ湿気を吸い、乾燥して湿度が低くなれば湿気を吐き出すことをいいます。無垢材はこの特有の調湿作用によって、室内を快適に保ってくれます。しかし、気密性が高く空調も発達した現在の住宅では、冬は空気の乾燥や床暖房の使用、夏は梅雨やエアコンなどの使用による湿度や温度の変化によって、多少の反りや縮みが起こります。集成材や合板は、このような無垢材の欠点を補うために作られたものです。
しかし、無垢材は傷やへこみ、汚れがついても、表面を削ったりして修理ができます。例えば複合フローリングとよばれている合板の表面に薄い化粧板(突き板)を貼ったものだと、このようなことは不可能です。また、複合フローリングには調湿作用もありません。ただし、寸法の安定性という点では無垢材より優れています。
- 無垢材はあたたかい
- 無垢材は、繊維の間に空気を含んでいて熱伝導率が小さいので、一度あたたまると冷えにくく、室内の温度を一定に保ってくれます。簡単にいえば、保温性が高いということです。ちなみに熱伝導率とは、物質が伝導によって熱を伝える度合いの差を数値化したもので、木材の熱伝導率は0.15W/m・k程度です。コンクリートは1.3W/m・k、アルミニウムは210W/m・k程度なので、いかに無垢材が熱を伝えにくいか分かると思います。
- 無垢材は癒し系
- 無垢材は、保温性が高く適度に温かくやわらかいので、足にも負担がかかりません。その心地よい歩行感は、ほっとした気分にしてくれるというリラックス効果もあります。また、無垢材には有害な紫外線を吸収する性質もあり、表面の細かい凹凸が光を拡散させるので、目にも優しい素材だといえます。
そして、無垢材からはフィトンチッドという成分が放出されていて、それが自律神経に作用し、その結果、血圧を下げて脈拍を安定させるという効果が期待できます。さらに、無垢材の香りはストレスを緩和し、気分をリフレッシュしてくれます。
- 無垢材の意外な一面
- “木”というと、燃えやすいイメージがありますよね?でも、実は無垢材は燃えにくいのです。 無垢材を燃やすと確かに表面は焦げてしまうのですが、その表面の燃えた部分が炭化層となって表面を覆い、それが燃焼に必要な酸素の供給を妨げることにもなり、その結果、内部にまで火を進入させず、燃焼を遅らせます。ですから、太くてしっかりした柱や梁なら、すぐに燃え尽きてしまうことはありません。
- 無垢材は環境や体に優しい
- 私たちの現在の暮らしには、たくさんの化学物質があふれています。住宅に関しても、建材やクロス、家具に至るまで、様々な化学物質が含まれています。それは、材料そのものというよりも、接着剤や塗料として使われることが多いのです。そのために、有害な化学物質が原因のシックハウス症候群などの問題が起こるようになりました。しかし、最近は環境や体にも優しい自然素材の接着剤や塗料も出回るようになってきました。そのような視点からも、何の混じりけもない無垢材は、環境や体に優しいということで注目されています。また、無垢材はそういった有害な化学物質を含んでいないだけではなく、本来木に含まれているフィットンチッドという成分が、有害な化学物質やタバコの臭いなどと結合して、それらを分解してくれるといったことが分かってきました。
- 無垢材は虫からは嫌われる?
- 例えば青森ヒバには、ヒノキチオールという物質が含まれています。このヒノキチオールには、抗菌・防虫効果があり、ダニやシロアリを寄せつけず、それらの発生を抑制してくれるのです。特に、床板や壁などの室内の多くの部分にこのような無垢材のフローリングを使うと、その効果は倍増します。
- 無垢材は音環境にも一役!
- 木材は繊維系の材料で、その組織に導管や仮導管などの大小無数の孔(あな)がある材料です。そして、その中に多くの空気を含んでいます。そのため、無垢材は、音を適度にバランスよく吸収してくれます。例えば、お風呂に入っている時に声を出すと、浴室に音が響くという経験があると思いますが、これはタイルやパネルが音をほとんど吸収せず、反射させる性質があるためです。無垢材をたくさん使った室内でオーディオなどを聴くと、音がやわらかくなり、とても心地よい雰囲気を味わうことができます。
- 無垢材はあらゆる世代に優しい
- 家庭内でおこる事故で多いのは、転倒だということをご存知ですか?特に小さいお子さんや高齢者の方は、ちょっとした段差でもつまずいて転倒してしまうことがあります。そんな時にでも、床板が無垢材のフローリングであれば、すべりにくいだけでなく、万が一転倒したときでも、無垢材特有の柔らかさが衝撃を吸収してくれるので、大きな怪我をしにくいのです。
- 無垢材を床板だけでなく壁材にも使ってみよう
- 無垢材を壁材として使用するとき、無垢材を縦にはれば上方向への広がりが強調され、実際より天井が高く見えます。また、無垢材を横にはれば左右方向への広がりが強調され、部屋が広く見えるという効果があります。
- 無垢材は十人十色
- 無垢材は、自然の木をそのまま生かして使われるので、まったく同じものは存在しません。色合いや木目もさまざまです。ですので、無垢材をフローリングに使うと、色の濃い部分や淡い部分ができます。それが気になるという方には、残念ながら無垢材はおすすめできませんが、それも表情があってとても面白いものだと思います。
- 無垢材はこまめな換気で長持ちさせよう
- 無垢材にも樹種によってさまざまな特徴がありますが、一般的に無垢材は水にはあまり強くなく、必要以上に水分を含むと腐ってしまうということも考えられます。それを防ぐためには、こまめに換気して、適当な湿度に保つことが大切です。中には、ヒノキやクリのように水に強い樹種もありますが、やはり基本は“こまめな換気”です。